INTERVIEW
01
色々あるけど、周りに
支えられている!
伊藤 菜津美
(いとう なつみ)
生活介護PEACH
生活支援員
色々あるけど、周りに
支えられている!
伊藤 菜津美
(いとう なつみ)
生活介護PEACH
生活支援員
大学の頃、特別支援学校の教育実習がありました。
障害児童とマンツーマンの環境で、担任の先生は「しんどい時は休憩して、また活動しようね!」というスタンスで少しずつ授業を進めていきます。こうしたスモールステップが子どもたちの成長に欠かせない教育方法だそうです。
気分が乗らない時に、勉強しても捗らないということですね。実習で私が受け持ったのは、5名1グループのクラス。発語がない、比較的重度のクラスでした。私にとって当然、はじめてのことです。どう接していいのか、わかりません。沈黙が続きます。
そんなある日、口腔ケア体操の時でした。一人の児童が、なかなかコミュニケーションが取れなく困っていた私の手を掴んで、自分のほっぺに引き寄せました。まるで、「こうやるんだよ!」と教えてくれているようで私も自然と笑顔になり、気持ちが救われました。「障害福祉の道もおもしろい」と感じた瞬間でもありました。
支援者に何から何まで支援されていると、その支援者がいなくなった時に何もできない状態になってしまう。そんな状態に、私はさせたくないという想いがあります。生活の質を高めるには、「しているADL」を損なわない支援が求められます。できる、できないのボーダーラインが見えるわけでないので悩むところです。
そんな時、支えてくれているのが主婦のパートさんたち。支援についての相談はもちろん、プライベートの相談
にも乗ってくれています。挨拶すらできなかった私を叱ってもくれます。
私は、すぐにネガティブに考えてしまうタイプ。毎日が不安で辛く苦しい時期もありました。ミスもたくさんしました。それでも、パートさんたちはお母さんのように優しく見守ってもくれます。「優しく見守る」ということも支援には必要なのだと考えさせられました。