INTERVIEW
01
図面通りに建てるだけなら
存在する意味がない
矢島 秀一
(Shuichi Yajima)
新卒入社
建築部
係長

図面通りに建てるだけなら
存在する意味がない
矢島 秀一
(Shuichi Yajima)
新卒入社
建築部
係長
入社5年目で、とんでもなく難易度の高い案件を任されました。木材と鉄骨とコンクリートという、異なる素材を組み合わせてつくる混構造のデザイナーズ物件。木造建築の温かみを享受しつつ、鉄筋コンクリートの強度も得ようという意欲的な作品でした。社内に前例がないから、自分で勉強するしかない。部材も既製品はほとんど使われず、特注品ばかり。戸惑うことも多かったです。

けれど、図面に描いてある通り忠実につくるだけなら、私が存在する意味がありません。施工のプロとして改善すべきポイントはその都度提案していきました。特に、異素材同士を組み合わせる部分は、図面通り施工すると明らかに水漏れしてしまう。どうすれば漏れを防ぐことができるか、デザイナーや施主とも議論を重ね、全員で協力しながらかたちにしていったのです。本当に大変な仕事でしたが、斬新な設計が話題となり建築雑誌にも掲載されました。実は、施工会社の担当者として私の名前も載っているんですよ。ちなみに完成して何年も経ちますが、不具合の連絡はほとんどありません。