INTERVIEW
02
たとえ忘れてしまっても
思い出をともにしたい。
木下
新卒入社
マザアス新宿
たとえ忘れてしまっても
思い出をともにしたい。
木下
新卒入社
マザアス新宿
中学生の時におばあちゃんが施設に移り、自分が何も助けてあげられなかったのが、ずっと心残りで……。それからは介護福祉士として働くことを心に決めていて、大学でも福祉学部に通いました。バイトも二の次で、介護福祉士コースで勉強と実習に明け暮れていました。本気で介護福祉士になりたかったんだと思います。就活では「自分が支えたい」というのがもともとの動機だったこともあり、特養(特別養護老人ホーム)で働くことを決めていました。実習も特養が多かったので。10カ所以上も特養を見てまわりましたが、どこもしっくりきません。どこかいいところはないか、学校の先生に聞いて知ったのがマザアスだったんです。
マザアスは他の施設とは違って明るくて清潔的で。服装もTシャツとズボン、というように自由だったのも嬉しいポイントでした。特に私の働くマザアス新宿は、地域密着型と呼ばれる定員30名未満の小規模な特養というのも決め手でしたね。先生からも「マザアスは地域とのつながりを大事にしている」と聞いていて。職員同士で助け合いながら、1人ひとりの利用者さんにじっくりと向き合っています。基本はユニット制で担当を持ちながら、夜勤のナースコールの際や暴れてしまう利用者さんの対応はお互いに助け合えるので安心です。本当にいい人たちに出会えたと思っています。
利用者さんと接していると、切ない気持ちになることもあります。帰宅願望がある人も多く、不意に帰ろうとされる時は「コーヒー飲んでから行きましょう」「おいしいご飯を食べてから帰りましょう」と他のことに気を向けています。帰してあげられないのが残念ですね。でも、こんなことがあったんです。私が発案した外出企画が通り、利用者さんが昔住んでいらしたところに行ってみることに。普段は忘れがちの利用者さんでも、昔の記憶はやはり残っていて。昔住んでいた家の近くを見て「懐かしい〜」としんみりこぼしていました。ホームに帰った後すぐにも「今日は連れていってくれてありがとう」と言われて。案の定その方は少ししたら「あれ、どこか行っていたっけ?」と忘れてしまったんですけど、あの時の「懐かしい」と「ありがとう」の言葉は私にとって忘れられない思い出です。
外出企画もそうでしたが、基本的にはイベントごとは職員が企画することができます。バレンタインにマフィンを作ったのも楽しかった。自由な雰囲気の職場だと思います。もちろん介助に間違いがあってはいけませんが、緊張したり難しく考えずに自然に接するように心がけています。知識は学校で。ここでは実践を通して貴重な経験を。頭ではなく心と体で学んでいます。